中学受験の理科は「生物・地学・化学・物理」の4分野からなるなり覚える範囲が多い科目です。
また濃度の計算やグラフの読み取り問題などの算数の要素や、長文を読み解く読解力も必要となることから苦手意識をもつお子さんが多いようです。※1
この記事では、理科嫌いの子どもの特徴とそれを克服するための勉強法について、詳しく解説していますので、理科嫌いのお子さんがいる親御さんはぜひ参考にしてみてください。
※1 オリーブオイルをひとまわし.子育て|理科が嫌いな子供が増えている?その理由や対策をご紹介
理科嫌いな子どもの3つの特徴
まずはじめに理科嫌いになるお子さんの特徴についてみていきましょう。
大きな要因としては以下の3つが考えられています。
①理科の特定の分野に対して苦手な分野がある
理科の4分野である「生物・地学・化学・物理」のなかの一つに苦手意識を持つ内容があることで、理科全体を敬遠してしまい、嫌いになってしまうお子さんがいるようです。
たとえば、昆虫に対する恐怖感から「生物」が嫌いになったり、算数の計算問題が嫌いなことから「物理」が嫌いになるなどがあげられます。※1
②計算問題・グラフの読み取りが苦手
中学受験の理科には計算問題も多く、計算力が問われることが多いです。
例えば、物理分野の場合、力のつり合いや物体の浮力を計算する問題がつまずきやすいポイントと考えられています。
化学分野ですと、水溶液の濃度を計算する問題が一番のつまずきポイントとされています。
また、このような物理の力学問題や化学の水溶液の問題に共通して必要となるのがグラフを読み解く能力です。
グラフの横軸と縦軸を理解して比例を示すグラフを作成したり、グラフからデータを正確に読み取って計算する問題に苦手意識をもつケースが多く、ここから理科嫌いになる子が多いようです。※2
※2 中学受験ナビ.中学受験理科は生物・地学・化学・物理の4分野! それぞれのつまずきポイントを解説
③読解力の欠如
中学受験の理科の問題を解く上で、長文を正確に素早く読み解く「読解力」も必要となります。
理科の問題で長文がみられるのは、主に小学校で学ぶ理科の学習範囲外の科学現象を用いる問題が出題されるときで、事前に解説が必要となる場合に長文が出題されます。※3
理科自体は好きでも文章を正確に読み解くことが苦手な子が、読解力を理由に理科が嫌いになることがあるようです。
※3 親子で挑む!中学受験.【中学受験 受験勉強】理科の長文・記述問題を得意にする攻略法!
理科嫌いを克服して成績アップを狙える3つの勉強法
理科に対して苦手意識を持ってしまう子供たちの特徴が見えてきたところで、ここから理科の勉強方法について2つご紹介します。
お子さんの理科嫌いや苦手意識を克服し、少しでも理科を好きになってもらえるよう、以下のことを参考に、親子で実践してみてください。
【勉強法その1】「なぜその現象が起きるのか?」原理原則を理解する
理科を得意科目にする、もしくは理科嫌いを克服する一番の近道は、科学現象に対して常に「なぜ?」と問い続ける癖をもつことです。
これはテストなどで出題される問題でも、学校で行われる実験の授業でも同じことが言えます。
小学生の理科の場合、一見複雑な問題や現象でも突き詰めれば、どんなことでも原理原則にたどりつくので、常に「なぜ?」を追求するように心がけましょう。※4
そのために、まずは基礎となる公式や現象などを中心に勉強することをおすすめします。
※4 中学受験ナビ.【中学受験】理科の苦手意識を払拭しよう~5年生編
【勉強法その2】視覚・聴覚を使って飽きないように工夫する
理科はどうしても「暗記科目」と捉えるお子さんや親御さんが多いようです。
この考え方を変えて、「理科の教科書や問題集をこなして文字を追うだけの暗記科目」ではなく「直接目で見たり耳で聞いたりする実験の授業や自然体験」を大切にするようにしてみましょう。
実際に自分の身を持って体験することで楽しくインプットができるようになるため、お子さんの苦手意識が軽減させることができるかもしれません。
学校の実験の授業を通して学ぶのもいいですが、休日に時間を作り、科学館やプラネタリウム、植物園や博物館などへ足を運んで、お子さんの知的好奇心を刺激するのもおすすめです。
また最近では教育系の動画や、マンガで学べるシリーズのような児童書や辞典などもたくさんあるので、お子さんの普段の学習に取り入れてみれば、さらに効果的な勉強ができるでしょう。※5
ただ詰め込んで公式や法則名を暗記するだけではなく、実際に「見て・聞いて・体験する」ことで物事の流れを理解でき、理科嫌いを克服する近道になるかもしれません。
※5 湘南ゼミナール.コラム:2019年今すぐ苦手を克服したい!中学受験の理科の得点をアップさせるコツを紹介
まとめ
今回は理科嫌いになる子供の特徴と、理科を勉強する上で意識したい勉強方法について解説してきました。
理科を効率よく勉強するためには、「公式や単語を暗記する科目」という意識を取り去り、その現象が発生する「原理原則」を追求することが大切だということが、わかっていただけたかと思います。
親御さんにできるサポートとしては、お子さんを博物館へ連れて行ってあげたり、ネット上にある科学実験動画をお子さんに見せてあげたり、また普段の勉強をみてあげるときでも「なぜこのようなことが起こるのか」を親子で考える機会を作ってあげることをおすすめします。
ぜひ、この記事をお子さんの理科教育の参考にしてみてください。
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