仕事に関する勉強をしたり、資格を取ったりしてキャリアアップしたい!と考える社会人の方も多いのではないでしょうか。
とはいえ毎日の仕事で忙しく、勉強時間がなかなか取れないというお悩みもあるかと思います。
実際に資格を取ろうとしてるけれども勉強できないという人もいるかもしれません。
今回は、資格取得のメリットを改めて確認した上で、勉強習慣の身に付け方や勉強方法について述べていきます。
資格を取得する理由とメリット
社会人として日々の業務をこなしながらの資格取得となると、「資格勉強の時間をなんとか捻出してまで資格を取得した方が良いのか」と言う想いから、なかなか資格の勉強に本腰を入れられない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、まずはじめに資格を取得する意味とそのメリットについて改めて整理してみましょう。
それらを再認識することで資格勉強のモチベーション維持にも繋がります。
今回は資格を取得することで得られる、具体的な4つの理由とメリットについてご紹介します。※1,2
①資格がないと働けない仕事・職業に従事できる
有資格者以外が携わることを法律で禁止されている独占業務を行うためには、業務独占資格を取得する必要があります。
例えば、公認会計士、司法書士、宅地建物取引士、登録販売者などの職業がそれに該当し、独占業務を必要とする業界ではその資格保有者の市場価値は高くなります。
将来的に独立が可能な資格もあります。
②勤務先で必要とされる人材になれる
例えば、不動産業を営むためには事務所の規模や業務従事者の数などに応じて一定割合以上の専任の宅建士を置かなければならないと法律で定められていることをご存知ですか?
このように設置が義務づけられている資格を設置義務資格といい、その施策を持っている人材を確保することが事業自体を行っていくために会社として必要不可欠となるため、勤務先によっては資格手当の支給が期待出来ます。
③キャリアアップにつながる
資格の取得は今後のキャリアを考える上で、不足しているキャリアの強化や自身の可能性を広げることにつながる手段の一つです。
資格は資格を所持している人が一定の能力や条件を有していることを客観的に証明してくれます。
また資格を取得することで、労働市場での価値の向上も期待出来ます。
④賃金の上昇
自己学習を行うことで、賃金のアップが期待できます。
リクルートワークス研究所の社会人を対象とした調査によると、自己学習を行った場合とそうでない場合を比較すると2.2%分(例:年収500万であれば11万円)賃金が上昇する可能性が示されています。
自己学習で賃金が上昇する理由として、資格給が挙げられます。
企業によっては、特定の資格を持っていることで資格手当がつくところもあり、それが給料アップに影響したと考えられるでしょう。
また資格給が無くても、勉強を通して得た知識を業務に活かせるようになり、その結果評価が上がったり昇進したりして給料が上がったというケースもあります。
「成長を実感できる」「キャリアの見通しが開ける」など、自己学習は今後のキャリア形成にも影響することが分かっています。※3
※2 マイキャリアスタイル. 資格を取得するのはなぜ?資格をとるメリット、注意点を徹底解説!
※3 どうすれば人は学ぶのか−「社会人の学び」を分析する−.PART3賃金からキャリアまで、実は学びは報われる. JPSED. WorksReport2018:13-18,2018.
働きながら資格を取得するための3つのポイント
ここまで資格取得をする理由とそのメリットについてお話してきました。
ここからは、社会人として働きながら資格取得をするために意識したいポイントを、具体的に3つご紹介します。
ではさっそく見ていきましょう。
【ポイント①】自分のスケジュールを把握し、
勉強時間を確保する
社会人になると仕事があるため、必然的に勉強できる時間は限られます。
忙しい毎日の中で勉強時間を確保するには、まずは自分自身のスケジュールを把握することから始めましょう。
時間ができたら勉強するのではなく、勉強するための時間をあらかじめ確保します。
勉強時間として確保できるのは①帰宅後、②出社前、③通勤などのスキマ時間、④休日の4つが挙げられます。
それでは各時間帯に見ていきましょう。
①出社前
日中は急な仕事が入ってしまったりすることもあるため、時間を確保使用と思っていても出来なくなってしまうことがしばしばありますが、朝は仕事に行く前の「自分だけの時間」となるため、邪魔されることなく勉強をすることができる貴重な時間です。※4
また、朝は睡眠で脳内の記憶を整理をし、疲労を回復した直後の時間のため、脳がフレッシュな状態であることから集中もしやすく、アウトプットする時間には最適な時間帯とも言われています。※5
脳と記憶の関係についてはこちらの記事で紹介していますので、合わせて読んでみてください。
②通勤などのスキマ時間
1回10分のスキマ時間でも一日に3回あれば30分になります。
スキマ時間での具体的な勉強法については、記事の後半で紹介します。
③帰宅後
新しい記憶は寝ている間にすでに記憶したこと(今までの記憶や経験)と関連付けられ、次に思い出そうとした時、スムーズにの記憶を引き出せるように整理されるため、寝る直前の夜の時間はインプットに適していると言われています。※6
また、この新しい記憶の整理は寝る直前の記憶から整理されていきますので、この性質を利用して夜は参考書を読んだり、単語を記憶したりする時間に使いましょう。
④休日
休日はまとまった時間を確保できる最大のチャンスです。
集中しないままだらだらと時間を使ってしまうことを避けるためにも、後程ご紹介するポモドーロ・テクニックの時間管理術は試していただきたい勉強法の一つです。
※4 STUDYHACKER.朝の勉強で脳は冴えわたる。メリットだらけの朝勉を続ける3つのコツ
※5 STUDYHACKER.朝は脳がフレッシュな “スターの時間”! 夜型人間のための「朝活成功術」
※6 STUDYHACKER.インプットは夜、アウトプットは朝。東大生おすすめの「時間別勉強法」
【ポイント②】自分に合った勉強方法を見つける
資格の難易度やライフスタイルに応じて、自分にあった勉強方法を見つけましょう。
勉強方法は、「独学で学ぶ」「スクールや予備校に通う」「通信講座で学ぶ」の大きく3タイプに分けられ、それぞれの特徴は、次の通りです。※7,8
独学:
参考書、過去問題集で自分で勉強する。
難易度がそれほど高くない資格を取る時向き。
通学学校:
幅広い難易度に対応している。
難易度の高い資格に挑戦する時や、短期取得を目指す場合に。
対面で質問できる。
通信講座、オンライン講座:
比較的高い難易度の資格に幅広い難易度に対応している。
通学に比べると安価。
自宅に居ながら学習できる。
自分に合う方法か否かという観点もありつつも、取ろうとしている資格の難易度によっては独学では勉強が難しい場合もありますので、資格の難易度とのバランスも鑑みて勉強方法を選ぶようにしてみてください。
※8 生涯学習のユーキャン.「通信」・「独学」・「通学」で迷っています・・・。
【ポイント③】勉強する場所を確保する
仕事が終わり「家に帰って勉強しよう」と決意して帰宅しても、テレビやスマホ、ゲームなどのさまざまな誘惑に負けて勉強時間を確保できなくなることもしばしばあるでしょう。
そのような方は、家以外に勉強できる場所を確保することをおすすめします。
カフェや図書館、ファミレスなど勉強する環境を持つことで、自ずと勉強時間を確保することができます。
また、人が集中できる理想の空間は「適度に雑音があり、周りからの邪魔の入らない空間」といわれています。※9
そのため話し声やBGMがあり、話しかけられることのないカフェやフードコートなどは、勉強に適した環境といえるのではないでしょうか。
コロナ禍が長引く中で外出を躊躇う方も多いと思いますので、今回は家でも実践できる「おうちカフェ勉強法」についてもご紹介します。
まずは勉強に使用する机を整理しましょう。勉強と関係のない物を机に置くと無意識のうちに集中力は下がってしまいます。
特に集中力の妨げになりやすいスマホや雑誌は目の届かない場所に移動しておいてください。
次にBGMとして音楽をかけ、自分のお気に入りの飲み物を用意したら勉強を始めてみてください。
カフェと近しい環境が作れたら、家もカフェ同様に集中できる空間にできるかもしれません。
※9 Harvard Business Review.Why You Can Focus in a Coffee Shop but Not in Your Open Office,2017
社会人におすすめの勉強テクニック
ここからは、忙しい社会人の方におすすめの勉強のテクニックを3つご紹介します。
忙しい中でも資格取得ができるよう、効率的に学ぶための勉強のテクニックを試してみてはいかがでしょうか。
時間管理術代表!ポモドーロ・テクニック
効率的に勉強ができる人とできない人の大きな違いの一つには「集中力の高さ」が挙げられます。
毎日勉強ができる学生とは違い、忙しい社会人では短い時間で高い生産性を求めらることも多いです。
そこで、簡単に集中力を高めることができる方法の一つとして、『ポモドーロ・テクニック』というものがあります。
人の集中力が続く時間は15~30分程度といわれていますが、この特性を上手く活用した時間の管理術が『ポモドーロ・テクニック』です。※10
ポモドーロとはイタリア語で「トマト」を意味し、ポモドーロ・テクニック考案者がトマト型のタイマーを使用していたことが名前の由来となっています。
『ポモドーロ・テクニック』では、25分の作業と5分の短い休憩の「25分+5分」を1セットとし、この1セットのことを1ポモドーロと呼びます。
最大4ポモドーロ行った後に20~30分の休憩を挟むといった方法です。
ポイントは時間を短く区切りつつその時間内でタスクや課題を終わらせられるように取り組むことで、集中力を高めることに繋がるのです。※11
具体的には以下の簡単な6ステップで行うことができます。※12
- やることをリストに書き出す。
- タイマーを25分にセットする。
- タイマーが鳴るまで作業を行う。
- タイマーが鳴ったら作業を終了し、1の今日のやることリストにチェックをつける。
- 5分間の休憩をとる。
- 2〜5を4回繰り返したあとは20~30分の長い休憩をとる。
最近では、タイマーを用意せずともこのポモドーロ・テクニックを実践できる便利なアプリが何種類も登場していますので、ぜひ一度試してみてください。
※10 Newsweek. ポモドーロ・テクニック:世界が実践する時間管理術はこうして生まれた
※11 リクナビジャーナルNEXT. 生産性がグングン上がる!「ポモドーロ・テクニック」って知ってる?
※12 Francesco Cirillo.The Pomodoro®Technique
エビングハウスの忘却曲線に基づいた繰り返し勉強法
人は記憶をどの程度の速度で忘れていくのかについて調べた有名な実験で『エビングハウスの忘却曲線』というものがあります。
この実験では、人は一日後に記憶の約半分を忘れ、1週間後には約8割を忘れてしまうことがわかっていますが、同時にこのエビングハウスの忘却曲線に基づいて適切なタイミングで復習することで、学習内容の記憶定着が格段に向上することも分かっているのです。※13
その復習タイミングは、勉強した翌日に1回目、1週間後に2回目、初めて勉強した日から1ヶ月後に3回目です。
このタイミングで繰り返し復習することで情報・知識が記憶に定着し、すぐに思い出せるようになる効果を期待できますので、新しいことを勉強しインプットした際は、効率よく記憶に定着化させられるようお伝えしたタイミングでの復習も取り入れてみてください。※14
※13 PLoS One. 2015; 10(7): e0120644. エビングハウスの忘却曲線の複製と分析
※14 UNIVERSITY OF WATERLOO. Curve of Forgetting
録音勉強法(聞いて覚える)
毎日仕事で忙しいと、なかなか机に座って勉強したり、教材を開いたりする時間を確保することも難しいと思います。そこで、通勤時間などのスキマ時間を有効活用し効率的に勉強したい方におすすめしたいのが録音勉強法です。
この勉強法はとてもシンプルで、教科書やテキストを読み上げて録音しておき、その録音した音声を聞くだけです。
CD教材などがない場合でもスマートフォンを利用すれば簡単に録音ができるので、自分の勉強したい科目や分野を、通勤時間などのスキマ時間で勉強することができます。※15, 16
※15 STUDY HACKER.「録音勉強法」をやってみたら、1週間で500分の “スキマ時間” を暗記に使えた話。
※16 livedoor news.”60歳で医師”驚異のボイスレコーダー倍速勉強
まとめ
この記事では、社会人で資格取得を考えられている方に向けて、仕事と資格勉強の両立に役立つ方法についてご紹介しました。
働きながら資格取得を目指すためには、まずは下記の3つのポイントを意識しましょう。
1.自分のスケジュールを把握し、勉強時間を確保する
2.自分に合った勉強方法を見つける
3.勉強する場所を確保する
また、限られた時間の中で効率的に勉強を進めるために、効率よく勉強するテクニックとして、次の勉強法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
・ポモドーロ・テクニック
・エビングハウスの忘却曲線に基づいた繰り返し勉強法
・録音勉強法(聞いて覚える)
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