記憶力の低下を防ぎ、仕事や勉強を効率的に進めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
記憶力の低下を防ぐのに欠かせないのが食事です。
食生活は脳の健康的な働きを保つ上で重要な役割を担います。
そこで今回は、「記憶力の低下を防ぐために、おすすめしたい食べ物」について、詳しく解説していきます。
日々の食生活に上手に取り入れ、記憶力の低下を防ぎましょう。
記憶力と食べ物はどうして関係しているのか
そもそも私たちの体は、生命を維持するために必要な栄養素を摂らなければ、動かすことすらも出来ません。
なかでも「ビタミンB1」は必須栄養素の一つとされており、糖代謝系やATP(エネルギー)産生に対しての補酵素として働くほか、神経系の機能維持にも重要な役割を果たすとされています。
そのためビタミンB1の不足状態が続けば、ウェルニッケ・コルサコフ症候群を代表とした、重篤な記憶能力の障害を引き起こす可能性があります。※1
しかし、ビタミンは体内でほとんど合成することができないため、食べ物から摂取しなくてはなりません。※2
記憶力と食べ物が関係しているのは、このような背景があるからなのです。
※1 Biosci Biotechnol Biochem. 2016 Dec;80(12):2425-2436.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27576603/
※2 e-ヘルスネット「ビタミン」. 2019
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
記憶力の低下を防ぐ効果が期待できる食べ物とは
記憶力の低下を防ぐために必要な栄養素が含まれた食べ物を紹介します。
和食なら比較的取り入れやすい食べ物ばかりなので、積極的に使ってみましょう。
現代では洋食や中華なども普段の食生活に浸透しており、毎日和食を食べている方は以前より少なくなってきているでしょう。
できるだけ毎日ここで紹介されている食材を組み込んだ和食を意識的に摂るようにしましょう。
ブドウ糖のもとになる食材
脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖は、炭水化物、菓子、イモ類の食べ物を摂取して消化される過程で作られます。
主食として炭水化物である米、パン、麺類などを摂るようにするのがおすすめです。
炭水化物や菓子、イモ類の食べ物を消化する過程でより効果的にブドウ糖にするためには、以下で紹介するような食べ物を一緒に食べるようにしましょう。
魚
魚には神経細胞の機能向上が期待できるDHAという成分が含まれています。魚を頻繁に取る人は認知症にもなりにくいことが明らかにされています。※3
できることなら毎日1回は魚を食べましょう。特にサバやイワシ、アジなどの青魚がおすすめです。
ただし、DHAは熱に弱いため、効率的に摂るなら揚げ物や炒め物にするのではなく、お刺身で食べるのがおすすめです。
※3:名古屋学芸大学健康・栄養研究所年報. 2015年 第7号.
https://www.nuas.ac.jp/IHN/report/pdf/07/02.pdf
大豆食品
大豆食品はビタミンB1が多く含まれている食べ物です。
さらに大豆にはレシチンという栄養素が含まれています。
レシチンとは、アセチルコリンと呼ばれる記憶に深く関わる神経伝達物質の生成を促進する働きがある栄養素のことです。※4
大豆食品である豆腐や納豆などは、和食に欠かせない食材ですね。
※4:オレオサイエンス. 2020. 20(4): 9-14.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/20/4/20_157/_pdf/-char/en
卵
卵にもレシチンが含まれている他、食物繊維とビタミンCを除くほぼ全ての栄養素を含んでいます。特に女性が不足しがちな鉄を手軽に摂取できるのがメリットと言えるでしょう。
鉄が不足すると、神経伝達物質の合成がうまくいかなくなり、記憶力や集中力に影響が出てくることがあります。
海藻類
海藻類には炭水化物・糖分をブドウ糖に変換する機能があるビタミンB1が多く含まれています。
また、海苔には神経伝達物質の伝達をスムーズにするビタミンB12も多く含んでいます。
ビタミンB12をしっかり摂取することで、睡眠のリズムも整いやすくなる※5 ため脳だけでなく健康全体にも良い影響が期待できます。
さらに、海藻類には食物繊維が多いため、血糖値の上がり方を緩やかにしてくれます。
お米と一緒に海藻の入った味噌汁を飲むことや、お米と一緒に海苔を食べることは、健康面からもおすすめできると言えますね。
※5:耳鼻と臨床. 1991. 37: 1419-1425.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibi1954/37/6/37_1419/_pdf
葉物野菜
葉物野菜には、脳の主要のエネルギー源となるブドウ糖を代謝するために必要になる栄養素、ビタミンB群が多く含まれています。
葉物野菜は、前述しているような味噌汁などの和食のメニューに使いやすく、
毎日の食事で無理なく葉物野菜を摂りたいなら、和食がおすすめだと言えるでしょう。
また、脳機能の発現に重要な役割を果たしている神経伝達物質などの合成は、摂取する食品の成分に影響を受けていることが明らかになっています。※6
よって普段から、栄養素を意識した食事をすることは大切だと言えるでしょう。
※6 心身健康学. 2010. 6(1): 6-12.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhas/6/1/6_1_1_6/_pdf
記憶力の低下を防ぐために改善したい生活習慣
記憶力の低下を防ぐなら、食べ物だけでなく普段の生活習慣の改善も大切だと言えるでしょう。
生活習慣が改善されることで、バランスの良い食生活を取りやすくなるでしょう。
詳しく解説していきましょう。
睡眠時間
睡眠時間や質は記憶力に密接に関わっています。
以前までは8時間睡眠が取れれば良いとされていましたが、時間よりも質が重要ともいわれています。
より深い眠りであるノンレム睡眠で頭も体も休むことができれば、必ずしも8時間の睡眠が必要ではないとされているからです。※7
眠りの質が悪いと眠るまでに時間がかかったり、何度も目が覚めてしまったりします。
よってノンレム睡眠に入ることができず、脳や体の疲れを十分に取れなくなってしまうのです。
脳の健康を考えるなら、睡眠時間を意識するよりも睡眠の質を高める対策を取るようにしましょう。
睡眠の質を高めるためには、適度に運動をしたり、日中に活動したりするのが効果的だとされています。※8
※7 めくるめく知のフロンティア 「研究室」に行ってみた 睡眠学 第3回.National Geographic. 2012年.
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20121203/332687/?P=1
※8 心身医. 2006. 46(7): 667-676.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/46/7/46_KJ00004328505/_pdf
食事
手っ取り早く空腹を満たすのは炭水化物です。
時間がないと、おにぎりやパン、麺類が連続することもあるでしょう。
しかし前述している通り、炭水化物だけでなくバランスよく様々な食べ物を摂ることが重要です。
特に和食は記憶力に良い食べ物が豊富なので積極的に摂るようにしましょう。
また、朝食を摂ることで記憶力に良い影響が出ることがわかっています。
朝食を摂っていないグループと摂っているグループを比べた場合に、テストの結果が朝食を摂ったグループの方が良いという研究結果もあります。※9
※9 和洋女子大学紀要. 2000-2003. 40: 107-116.
http://id.nii.ac.jp/1159/00000524/
まとめ
記憶力の低下を防ぐには食事の内容が大変重要です。
炭水化物、ビタミンB群、レシチン、DHAなどがバランスよく含まれた和食のお膳を日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょう。
また、より効果的なのは、食事と睡眠を合わせて対策していくことです。
日々の生活全体を見直してみるところから始めてくださいね。
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